ちょっとうれしい☆

今日は観望会の解説でした.デビュー戦.超緊張・・・
で,そのために準備をしていた訳ですけれどもどうしても分からないことがありました.それは,分子雲コアがなぜ回転を始め,それが一様であるか.ということ.この質問を持って,大学の先生の所に行きました.(天文ネタで質問に行くきっかけになったことがうれしい)そこで,説明を受けたのは
1)星間雲は乱流で,そこに超新星爆発による衝撃波が密度差を作り収縮が始まる.
2)乱流の成分は様々な回転運動の重ねあわせとしてみることが出来る.
3)密度の高い部分を中心として角運動量をもつようになる.
4)もともとは乱流であって回転は一様ではないが,分子雲のシステムとしては角運動量を持つ.
5)粘性がきいて成分となっている小さなうずの角運動量が消滅.Gaussの定理のような感じ?
6)結果的に一様な回転を始める.
という物らしい.しかし,一様に回転をするのはひとつの仮定にすぎず,もっと高速なコンピューターを使えば細かい流体の運動まで調べることが出来るので,部分的には逆転運動をしているような原始惑星系円盤の存在もありうる.が,これは当面の間研究課題である.
ということで,まだまだ分からないことが一杯あります.
ちなみに,一様な回転を始めると,分子雲コアの引力の動径方向成分は遠心力で相殺.一方で鉛直成分は引力の鉛直成分のみとなって,これは円盤面で0.ということで,円盤状に収縮してそこで微粒子が形成され・・・と惑星系形成理論につながります.
すごく面白いです.
そのあとドイツ語と演習の授業をさぼって東京に向かいました.あんまりに早く着きすぎたので東京駅のスタバでコーヒーを飲んでそれから天文台に行ったらすでに人が沢山いました.おかしい・・・まだ集合30分前なのに・・・.信じられん・・・まぁいいや.
で,ついについに,デビュー戦です.うーん.
結果からいうと目標達成したつもりです.
目標:「ちょっと難しいけど親しみやすい解説」
ということで,
 写真をたくさん
 お客さんとのコンタクトをたくさん
 でも難しい話もたくさん
ということに重点を置いてやりました.そしたらアンケート結果には普段見ないような解説をもとに自分なりに考察しているような回答もあったりしまして,多少なりとも効果はあったのかなぁ,と考えています.
が,天文台という名前のもとで発表しているのにも関わらず,自分流でやってしまいました.言葉が乱暴になったり,結構難しめの言葉が入ったり・・・そういったところを激しく反省します.でも,自分流じゃないと全然しゃべれません.1回目の解説はまだ意識して頑張ったのですが,2回目以降は無理でした.そこが弱点な気がします.おそらく,これで将来痛い目に会うでしょうね.頑張って直さなきゃ.

それから,上で解説してもらった先生にメールをもらった.惑星形成の話の研究会の報告について.どうも先生に覚えてもらえたらしい.ちょっとうれしい.本も貸してもらった.勉強しよう.

そうそう,5限の演習のレポ,偏微分方程式の解き方がよくわかっていなかったのですがなんとか理解しましたよ.「対称性」と「境界値問題」という言葉の意味が大分分かった気がする.まえ先生が対称性を利用して解かなきゃ〜とか言っていたのを思い出した.まだまだ勉強が足りないと思いました.ちなみにこれらの条件を無くして僕は解こうとしていた訳ですけど,これは未だに人間様は解けていないらしい.