死の攻防

■無事かどうかは別として。
とりあえず、集中豪雨との攻防の結果命からがらつくばにたどり着きました。ご心配おかけしました。詳しい話は明日、パソコンから打ちます。
生きて帰れて本当によかった涙

■房総半島暴走の旅
最近,むかつくことがあったので,また旅に出たくなった.今回は友達を集めて1日間だけの房総半島暴走の旅をすることにした.ずっと今日の予定は雨で,一人は「雨が降ったら行かない」という始末.まったくわがままばかり言いおって・・・とかいいつつも6時半に起きてみると(厳密に言うと昼夜が逆転しているせいでほとんど寝れてない笑)なんだか晴れてるじゃないですか.というわけで,暴走の旅決行が決まった.
最初は僕のペースでドライブしていたら,昼には九十九里浜についた.九十九里で焼き蛤をいただき,そして砂浜を全力で走った.まさに青春☆(といえばかっこいいけど,単なるバカ・・・おかげで筋肉痛ですから.)そうこうしているうちに車で砂浜に突っ込んで「海の中まで入りたい」という話になる.まぁ,そこは大学生.ちゃんと節度をわきまえて次の目的地に移動することになった.(まさかこの数時間後にあんなに大変なことになるとは思いもよらなかった・・・)ところが,「ぎゃーぎゃー」騒ぎだして何となく雰囲気が悪くなってきたので急遽予定を変更.房総半島一周はあきらめて,九十九里から北上して犬吠埼へ.台風のせいか海が荒れ狂っていて岩にぶつかる波しぶきに大はしゃぎ.ひと通り写真を撮ったりして遊んで,おなかが減ったので刺身を食らいに.なかなか良い場所が見つからず結局銚子の漁港で刺身定食を食べた.キンメがうまかった.マグロはトロみたいなのがいいなぁ・・・まぁ,いいや.
で,だいたい飽きていざ東京へ.途中,成田空港を見つけ成田空港へ突入を試みるが,ゲートで警官に阻まれ追い返される.しぶしぶ遠目に飛行機を見て首都高を走って新宿まで友達を送る.
と,ここでポツリポツリと雨が降ってきた・・・これが全ての始まり.

■記録的豪雨
甲州街道を走って三鷹近くまで友達を届けるために走っていると先ほどから降り始めた雨が妙に強くなっていく.時間に従って6月くらいに常磐道を走行中に体験した豪雨よりも強くなって,7月の終わりに木曽路で体験した豪雨よりも強くなって,次第には道路が冠水し始めた.こんなに雨降ったの初めてですよ.一応,歩行者に水しぶきをかけちゃいけないのと,そもそもラインが見えないので衝突防止のために(甲州街道なのに)35km/h程度で走らざる終えなくなる.約1時間(ふだんなら30分ですむ.)かけて友達を送るが,そのときには水位が増して走行中に水しぶきが車のシャーシに激しく当たる音がするようになった.そして,ハンドルの応答が悪くなり始めたり,ブレーキが全く利かなくなったりした.(それでもしばらくすると戻る.)それでも実家に忘れ物をしたのでそれを取りに帰ってしまった.親には「明日の朝出発すればいいじゃん」と言われるけれども,そんなことおかまいなしで,再び出発してつくばへ向かう.しかしもうそこは地獄.近所の道路でも冠水したせいで自走不能になった車がちらほら.怖いなぁと思いながら甲州街道を走っているとついに水位が車高を超え始めた.すると,みんな2車線の道路を1車線のように占拠して走るようになり防衛体制に入り始める.ところが次々と自走不能になる車や流されている車が出てくるようになり,ついには甲州街道に道路としての秩序がなくなり始めてきた.となりでは後ろから車を必死で押す人や道路の真ん中でエンジンがかからなくなり携帯で助けを求めるような人がいたり.本気で自分の車が心配になってきた.かなり怖くなった.親の言う通り,明日の朝つくばに向かえば良かったと何度も後悔した.しかし,とどまっていれば自分の車のエンジンが止まってしまうかもしれないのでとりあえず水位が高い所はさけながら車を走らせた.
ここでもう一つ問題が.今日すでに360kmくらい走ったのとすでに120kmくらい走っていたのでつくばまでガソリンが持たない恐れが出てきた.ヤバい・・・給油せにゃ.しかしどこもやっているガソリンスタンドがない・・・リアルにヤバい.そうこうしているうちについに車の中に水が浸水し始めた.足下でグチャグチャと音がして,とにかくパニクってくる.ブレーキをかけると「チャップン」って音がするんですよ!仕方がないので高速道路に避難することにする.高速なら高所にあるから車が水没することもないし,ガソリンはきっとどこかのSAにあるでしょうと・・・(自分の中では高速道路にはスタンドはなかったなぁという記憶しかなかったけれど笑)
ところがどっこい,高速道路も冠水.なぜ?首都高なのに40km/hくらいでしか走れない.それなのに車高の高い車は80km/h近く出す.まさにそこは戦場ですよ.隣の速い車線に車が走れば「どばー」と水がかかり,視界ゼロ.かといって80km/hの世界に行けば既にブレーキとかハンドルとか逝っちゃってるんで行きて帰れる保証なし.崖っぷちのプレッシャーに経たされながらなんとかちんたら首都高を走破.常磐道で茨城に入るとついには雨もやみ始め(というかふってない)車の調子もすこぶる良くなり,通常運転に戻る.ところが,ガソリンの問題は解決しておらず,インジケータが警告を発し始めたりしてやっぱり焦る.なんとかがんばってくれと願い続けて走って高速をなんとかおりることが出来,そしてすぐに給油.なんとか命からがらつくばまで変えることが出来た.はぁ,無事に帰れてよかった・・・
生きて帰れて本当に良かった.命の重さを感じる一日でした.

もう,車に乗って海に入りたいなんて言いません・・・.

■写真の説明(上から)
・一番早いワイパーでも見えない視界
・偶然シャッターを押した瞬間に稲妻が光った
・比較的冠水の弱いところ
・助手席のライフガードボトルの実体と水面に映るライフガード